根面う蝕ってなに?

根面う蝕とは、歯の根元(歯根)にできる虫歯のことです。

根面う蝕

根面う蝕は若い人には少なく、年齢が高くなるにつれて多くなります。

なぜ?

理由その1

歯周病やまちがった歯磨きによる歯肉の退縮(歯肉が下がること)

歯肉が退縮すると歯の根の部分が表面に露出してきます。露出した歯根はエナメル質におおわれた歯冠に比べ軟らかいため、とても虫歯になりやすく、進行も早いです。

楔状欠損(くさびじょうけっそん)

※楔状欠損(くさびじょうけっそん)とは、強すぎる歯磨きや研磨剤入り歯磨剤の使いすぎ、くいしばりや歯ぎしりなどにより、歯の根元が削られることです。 

理由その2

かぶせ物や義歯が多い

かぶせ物と歯の境目は二次う蝕(治した歯が再び虫歯になる)になりやすいしブリッジなどの複雑なかぶせ物や、義歯のバネの部分は、ブラッシングが大変難しいです。

理由その3

身体機能の低下 歯ブラシが上手く動かせない

薬の服用 口が乾燥したり、むし歯予防効果の高い唾液の量が少なくなる

食生活 1回の食事の量が減り、甘い間食が多くなったり、虫歯になりやすい酸性の健康食品を極端に摂ったりする。

など

根面う蝕を防ぐために

お家で

●歯ブラシ、歯間ブラシなど

使いやすい歯ブラシがいいです。継続する事が大事なのです。細く上手に動かせない方には幅広で、軟らか目のブラシがおすすめです。

歯科医院で自分に合ったブラシや磨き方を教えてもらいましょう。

●フッ化物配合歯磨剤

根面う蝕に限らず、虫歯の予防に毎日のフッ化物配合歯磨剤の使用は不可欠です!

市販のものでなく歯科医院専用の研磨剤が入っていないフッ化物配合の歯磨剤を。

●洗口剤

フッ化物配合歯磨剤と、抗菌作用のある洗口剤を併用すると予防効果はupします。

ぶくぶくうがいは、口のまわりの筋力低下を防ぎ、だ液分泌効果もあるのでおすすめです。

●音波歯ブラシ

歯ブラシを上手に細かく動かせない方には、電動の音波ブラシが大変便利です。

歯に押し当てるだけでその周囲のプラーク除去ができ、ブラシの振動が頬に当たることによってだ液の量が増えます。

歯科医院で

●超音波スケーラーによる洗浄

スケーラーや、ブラシ状の器具で、必要以上に歯質を削り取らないように汚れを取り除きます。

●ポリッシング

スクリューブラシと研磨剤の入っていないペーストやジェルで、さらに丁寧に汚れを取り除きます。

●フッ化物を塗る

●必要に応じつめ直しやかぶせ直しを行います